日記・繭の記憶/Cocoon Memories

アーティスト荒木珠奈の2018年夏予定の展覧会(インプリントまちだ@町田市国際版画美術館)にむけて、蚕を飼ったり、制作準備等の記録です。

かいこ飼育日記(18日目)

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9/10 '17(18日目)昨日、眠状態のかいこ達を観察していたら、目のように見える模様が大きいかいこが1頭いました。グレーの部分が大きいので、具合が悪いのか?と見ていたら、それは脱皮が始まったしるしでした。下と上の皮で模様がずれているので、大きく見えるのです。微妙な動きをして、頭から皮を脱ごうとがんばってる感じがしました。
今朝は、頭から全身の脱皮をする場面を観察できました!連続写真でどうぞ。(注・眠状態のかいこは食べないので、葉っぱが乾いていますが、脱皮後は新しい葉をあげています)
脱皮を終えて5令になったかいこ達は、食べる勢いが違います。
⭐︎2018年夏「インプリントまちだ展2018」町田市立国際版画美術館にて開催予定⭐︎
 
 
 





 

 
 
 

 

 

 

 

 

 

かいこ飼育日記(17日目)

画像に含まれている可能性があるもの:植物、屋外、自然、食べ物

9/8 '17 (17日目)昨日、ケースの壁面に登り糸を吐き始めていたかいこがいたので、気になっていました。夜にはかなりの数のかいこ達が、眠に入ったようで食べていません。
他にも数頭が糸を吐いていたので、自分の脱皮の回数の数えまちがいか…と少し焦りました。検索してわかったのは、4眠に入るかいこは足元に糸を吐き、その上で脱皮するんだそうです。小学生の時、育てたはずなのにすっかり忘れてました。

前にかいこを3頭あげた友人からも「1頭がお尻から糸を出してる!枠を作るんだよね!?」とメッセージがきました。糸を吐くのは口なんですけどね…

⭐︎2018年夏「インプリントまちだ展2018」町田市立国際版画美術館にて開催予定⭐︎

かいこ飼育日記(14日目)

画像に含まれている可能性があるもの:植物、自然、屋外、食べ物

(14日目)4令になってからモリモリと食べています。

中国から日本へ伝わってきた養蚕。技術改良と開国をへて、横浜港から良質な絹糸が輸出されるようになりました。養蚕農家の多かった八王子から横浜までは、日本の「絹の道」(シルクロード)と呼ばれ、明治時代には最盛を迎え、絹糸はなんと日本一の輸出品であったそうです。人々は生糸を、人力や馬に乗せ、絹の道を運びました。当時、フランスやイタリアでも養蚕は盛んだったそうですが、病気で蚕が全滅。中国もアヘン戦争の影響でダメ。という事情も手伝って、日本からの生糸が買われました。
そして明治22年にこのルートに鉄道が敷かれた頃から、八王子から横浜までの「絹の道」は衰退していったそうです。

⭐︎2018年夏「インプリントまちだ展2018」町田市立国際版画美術館にて開催予定⭐︎

かいこ飼育日記(13日目)

 

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9/4 '17(13日目)数頭残して、脱皮が終わり4令になりました。写真のかいこは、脱皮した皮がまだおしりにくっついてます。脱皮前は丸1日以上食べないでいるので、脱皮後の食欲がすごいです。もう30mm前後。容器も倍の大きさのに変えました。

かいこは、タンポポの葉なども食べる事は食べるけれど、それだと繭を作らなくなるのだそうです。やはり桑でないとダメなようです。ただ最近は桑の人工飼料もあります。

⭐︎2018年夏「インプリントまちだ展2018」町田市立国際版画美術館にて開催予定⭐︎

かいこ飼育日記(12日目)

画像に含まれている可能性があるもの:植物、食べ物

9/3 '17(12日目)数頭抜かしてほとんどが眠に入り、3度目の脱皮準備中で、頭を上げじっとしています。眠の時は、乾燥した環境を好むそうです。今朝見たら、数頭は脱皮をすませ、頭や前足がずっと大きくなっています。かいこは幼虫の時も逃げませんし、蛾になっても飛べません。数千年人間に飼われてきた虫なので、野生では生きていけない特殊な虫です。飼われる家蚕に対して、野生で糸がとれる昆虫を野蚕と呼びます。野蚕の糸は家蚕の100倍の値段だそうです。

⭐︎2018年夏「インプリントまちだ展2018」町田市立国際版画美術館にて開催予定⭐︎

 

かいこ飼育日記(11日目)

画像に含まれている可能性があるもの:1人以上、食べ物

9/2 '17(11日目)朝夕で変化がはっきり分かるほど、大きくなってきています。そろそろ大きな容器に変えたほうがよさそうです。数頭は眠状態に入っています。
昨夜、かいこ達が容器から逃げ出して、それを慌てて1匹1匹戻している夢を見ました。40頭以上いるので、大きくなった時ちょっと凄そうだな…と実は私も思ってるのです。

弟が小学校でかいこを飼っていた時。夏休みに入ると、各自家へ持って帰って育てていました。うちの家族は毎シーズン、キャンプに行っていたので、弟のかいこも連れてキャンプに行くことになりました。行く先で桑の木を探すのに苦労し、夜はテントの外側のすぐ脇、タープで雨が避けられる場所に置いておいたようです。
翌朝、弟がかいこを探したら、箱がぺしゃんこになってました…母が間違ってその場所に座ってしまった…という事だったんですが。うちの家族で「かいこ」というと、今でも真っ先にその話が出てきます。末の弟が小3の時の悲しい思い出です。

⭐︎2018年夏「インプリントまちだ展2018」町田市立国際版画美術館にて開催予定⭐︎

 

かいこ飼育日記(10日目)

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 (10日目)写真は昨夜、新しいをあげた時と、約9時間後の様子です。かなり食べ尽くされています。大きい子は、ほぼ20mmです。朝夕に観察しながら、桑を取り替えてあげるのは日々の楽しみです。

関東の小学生は3年生位の時、かいこを飼って観察します。私もしました。現代の小学

生もするようです。かいこは逃げないし、短い間に卵〜幼虫〜脱皮〜繭〜蛾と変化を観察でき、小学生の観察に向いているなぁとつくづく思います。

⭐︎2018年夏「インプリントまちだ展2018」町田市立国際版画美術館にて開催予定⭐︎