日記・繭の記憶/Cocoon Memories

アーティスト荒木珠奈の2018年夏予定の展覧会(インプリントまちだ@町田市国際版画美術館)にむけて、蚕を飼ったり、制作準備等の記録です。

”記憶の繭(まゆ)をつくる” ワークショップ 町田市立第三小学校編

7月4日に町田市立第三小学校にて、”記憶の繭(まゆ)をつくる” ワークショップ をしました。参加してくれたのは3年生の54人、2学期に蚕を育てた学年です。

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まずは、画像を見せながら、ニューヨークで蚕を育てた事や、私の過去の作品についてお話ししました。作品についても、興味深く見てくれました。そして「虹蛇」という作品について説明している時、男の子が大きな声で「よく、考えられた作品だ‼︎」と言ったのが、個人的に面白かったです。ありがとうございます。笑

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次は、みんなが持ってきた「大切にしていたもの」について、短い文章を紙に書きました。いつ、どんな、だれと…思い出しながら書きました。

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制作の手順を説明した後は、実際の制作です。まず、思い出の品を薄紙で包んだ後に、白い様々な素材の毛糸やリボンを選び、巻いていきました。

ほどけないように巻いていくのは、意外と難しいもので、みんな無心になります。

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最後には54個の、白くてコロコロした繭ができあがりました。

中身が見えなくなった繭を見て、みんなはどんな事を感じたのでしょうか。また、毛糸をほどいて「大切にしていたもの」と再会した時、どんな気持ちになるのでしょうか。

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このワークショップで出来上がった作品たちは、町田市立国際版画美術館の2階のロビーで展示されています(9/2まで)

まぶし(蚕が繭をつくるための枠)に入った繭のように展示してあります。まぶしに入れたいというのは私のアイデアでしたが、それを実現するために学芸員さんがちょうど良い棚を探し出し、テグスで浮くように工夫、まるで本当に蚕が繭を作ったかのようになっています。窓の外の緑にも映え、素敵な空間になっています。

展覧会をご覧の際は、こちらもぜひご覧ください!

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⭐︎2018年6/30~9/2「インプリントまちだ展2018」荒木珠奈 記憶の繭を紡ぐ 町田市立国際版画美術館にて開催中!