日記・繭の記憶/Cocoon Memories

アーティスト荒木珠奈の2018年夏予定の展覧会(インプリントまちだ@町田市国際版画美術館)にむけて、蚕を飼ったり、制作準備等の記録です。

かいこ飼育日記(60日目)

10/22 '17(60日目)

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オスの蛾

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メスの蛾

 

10/22 '17(60日目)  卵から孵化したての状態で届いてから、60日目。オスの蛾たちが次々と死んでいきました。メスで死んだのはまだ1蛾。蚕もメスの方が長生きなんですね…

写真の右方のオスの羽がボロボロなのは、繭から出るときに空間が狭かったりで苦労して、まだ濡れて柔らかい羽がボロボロになったものです。

メスは産卵後も10日程たっていますが、卵を産んだその場でじっとしています。オスもメスも、蛾になってからは飲むことも食べることもしません。卵に次の命を託した後は、静かに死んでいきます。

産卵の様子を見ていて、1個産みつけたらすぐその隣に、おおむねきっちりと、卵を重ねずきれいに産むなぁ…と見ていました。しかし1蛾だけ、無秩序に、しかも重ねて産んだりするメスがいました。その卵を見ると、何故かぞわっとします。何かが上手くいかなかったのでしょう。

 

孵化から50日位の間に、幼虫〜繭〜蛹〜蛾〜卵と小さい虫の中の、ダイナミックな成長と変化を見せてくれた蚕たちに感謝です。死んだ蛾たちは、家の植木鉢か公園に埋めてあげようと思います。

⭐︎2018年夏「インプリントまちだ展2018」町田市立国際版画美術館にて開催予定⭐︎